この世で一番ナンセンスなもの -2-

国連で砂漠化防止条約が採択されてから
今年2004年で10年だそうです。
日本は1998年に条約を批准し締約国の一員となり(遅っ(^^ゞ)、
拠出金で支援したり砂漠化対処関連プロジェクトを推進するなどしているようですが
残念ながら具体的な情報はあまりたくさんは伝わってこないようですね。

「砂漠化」をgoo辞書でひいてみると
 『砂漠周辺などで、過放牧、森林伐採、草原の農地化、塩類化などにより、乾燥地域が砂漠になること。』
とあり、砂漠周辺だけの問題というイメージを持ってしまいがちですが
日本には関係ないことなのでしょうか?

 『砂漠化は気候変動や人間の活動を含む土地の様々な要因に起因する土地の劣化とされています。
 砂漠化対処条約では、砂漠化の原因は、自然的要因(地球規模での気候変動、干ばつなど)と人為的影響(過放牧、過耕作、薪炭材の過剰採取、不適切な灌漑)の両方に起因するとしています。
 数字で砂漠化の現状を見てみましょう。砂漠化の影響を受けている土地の面積は全陸地の4分の1であり、限られた地域の局所的な問題ではありません。影響を受けている人口は9億人で、人口の6分の1であり、地球規模の問題となっています。
  世界砂漠化・干ばつ記念セミナー記録 (三好 信俊/環境庁)より

そう言われてもまだ「日本にはあまり関係ないこと」という感じが拭えませんが
本当に関係のないことなのでしょうか?

 『中国やモンゴルの砂漠化は、黄砂の発生を通してわが国にも影響を及ぼしている問題です。モンゴル南部ゴビ地域の砂漠化の進行は、地球温暖化とも連動しています。黄砂を含む砂塵嵐の発生する時期は3月の終わりから4月の上旬が多いのですが、この時期はモンゴルでは雪が解けて凍土が溶ける、まさにその時期です。それが、最近は地球温暖化の進行で、融雪、凍土の融解の時期が早まっています。そのために、この地域での黄砂が増加していると考えられ、それが韓国や日本にも被害をもたらしています。こうしたことから、砂漠化の問題が地球温暖化の問題と非常に密接な関係をもっていることがご理解いただけるかと思います。』
  グローバルコラム 砂漠化と日本(東京大学アジア生物資源環境研究センター長 武内和彦)より

 『最近、九州では黄砂が見られるのが早まっているように感じられます。また、一昨年は近年になく特に激しく、日本の広い地域で観察されたようです。この黄砂は中国の砂嵐により舞い上がった細かな砂が風に乗ってはるばる日本へ渡って来て引き起こされる現象です。九州では春の風物詩となっていますが、中国の砂嵐は大変深刻で、一説によると北京に近いところまで迫っているとのことです。(中略)日本には至る所に川が流れ池や湖が点在しており、山には木々が生育しているので砂漠とは無関係と思われがちですが、世界的に見れば砂漠化が日に日に広がっている恐ろしい現実に直面しています。1980年と1995年の森林面積を比較した統計によるとヨーロッパ、温帯・亜寒帯北米、工業先進国等では森林面積が増加していますが、反対にアフリカ、ラテンアメリカ、アジア・オセアニア地域で大きく減少していますので、相殺すると25%前後森林面積が後退していることになります。』
  砂漠化防止の担い手としての甘草 《 九州大学大学院薬学研究院院長 正山征洋 》より

ということで、実は、日本でも砂漠化の影響が身近に見え始めてきているのですね。

砂漠化の要因には『過度な放牧、過剰な耕作、薪炭材の過剰な伐採、不適切な灌漑、人口増加』
ヴァーチャルグローブ 地球環境問題解説 砂漠化より)
というように色々とあるそうですが、忘れてならないのは
戦争が要因の一つになっている
ということではないかと、私は、思っています。

 『中国では、鉱山開発により200万haがすでに劣化し、4万haが影響を受けつづけている。 核兵器の実験、軍隊の活動の結果出された有害廃棄物による土壌への影響も南太平洋諸国の関心事だ。』
  砂漠化の現状と防止への取り組み~アフリカではより

 『戦争や紛争が生じている地域は砂漠化の危険があります。増大する避難民は、しばしば一時的な仮住まいの地に安住を得ますが、結果として難民キャンプの周囲に広範囲な土地劣化や森林伐採をもたらされるのです 』
  活動しよう!-環境保全活動ガイドブック- 第15章砂漠化の問題より

 『米英両軍などによるイラク戦争は、帰すうを占う上で重要な首都バグダッド攻防戦に移っている中、イラク市民への被害と並んで深刻な懸念を持たれているのが、戦闘や爆撃などがイラク領内の広大な湿原地帯や鳥類などへ与える影響だ。国連機関や野生動物保護団体は、古代文明の繁栄を支えた湿原地帯が既にほとんど消滅し、鳥類への被害も深刻化していると警告、イラク戦争の早期終結および終戦後の緊急対策を大々的に講じるよう呼び掛けている。
(中略) イラク領内の湿原地帯は既に大きな被害を受けているだけに、今回の戦争がこれに追い打ちをかけると懸念される。広大な湿原地帯は、治水事業をはじめとするこれまでの様々な人間の行為に痛めつけられ、現在残っている湿原地帯は約2万平方キロにすぎない。
 2002年、国連環境計画(UNEP)の専門家がイラン国境沿いの一帯を調査した。この一帯にはかつて、何百万羽という珍しい渡り鳥が群れていたが、そこで専門家が目にしたのは砂漠化し、住む者もなく、軍事要塞化された光景だった。UNEP報告によると、このメソポタミア文化を育てた貴重な湿原地帯は1970年以降で、全体の93%が失われてしまったという。
 現地を訪れた専門家は「何千年もの時間を掛けて形成されてきた生態系が、これほど短時間のうちに破壊されてしまったのは極めて残念だ」と落胆を隠さない。 』
 IPSアジア-パシフィック イラク戦争:古代文明育てた湿原地帯が消滅の危機より

イラク戦争は民間人の殺戮だけではなく、大規模な砂漠化という環境破壊を
行っているということをしっかりと考える必要があるのではないでしょうか?

 『砂漠化防止は被害地域だけの問題ではなく地球環境の基礎ともいえる緑の喪失の問題であり、国際経済の安定や食糧安保の確保にもかかわる、国際的に協力して取り組むべき人類共通の課題です。
日本からも、政府や研究機関、NGOなどが、調査研究や、技術、資金面での協力を積極的におこなっています。
砂漠化は生物・物理的要素だけおきるのではでなく、社会・文化・経済・政治的な要素が複雑にかかわっています。
地域住民の真のニーズを組み入れた、社会経済的なアプローチが必要です。』
  HORIBA online GAIAPRESSより

ただでさえ深刻な環境問題が山積みである中、
大義の無い戦争、しかも大量殺戮のみならず、
環境破壊も行う戦争なんぞしている場合ではないのではないかなぁ・・・
そんなに人類を滅亡させたいのかなぁ・・・
本当にナンセンスだなぁ・・・と、私は、思わずにはおられません。
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by a_citizen | 2004-10-03 23:59 | 戦争は嫌だ
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